前号:理念採用をするために 後編

経営者自身がこれだ!と思える理念(目的)、そして、3年〜5年、10年、20年と中長期のビジョン(目標)を作るためには、考える時間がどうしても必要です。そして以下のようなことも重要な要素です。

 

場当たり採用の危険

開業医の皆さんは、プレイングマネージャーの方がほとんどだと思います。日々の業務に忙殺される中では、なかなかこういったことを腰を据えて考える機会も少ないかもしれません。そして、理念(目的)やビジョン(目標)がなくても仕事は出来ます。…ですが…経営は出来ないのです。

理念(目的)やビジョン(目標)がなければ、場当たり採用をするハメになってしまいます。

場当たり採用とは、人が辞めてしまったから、人が足りないから、仕事が回らなくなるからという理由で、違和感のある人でも妥協して採用してしまうことです。

「明日からすぐ来て!!」と・・・面接をしたその日に求職者に言っているとしたら、それはかなり危険な場当たり採用と言えます^^;

いくら、医院の教育システムが充実していたとしても、どれだけその人に能力があったとしても、自分の医院と価値観や考えの合わない人たちが戦力になることはありません。

採用の失敗は、教育で取り戻すことができない

 

だから、人材採用はできるだけ計画的な採用、理念やビジョンに基づいた採用をするのが良いと思います。

それが、理念・ビジョン採用です。計画的な採用をするためには、今現在求人採用の必要があるかないかという判断をするのではなく、理念・ビジョンの達成のために、求人採用の必要があるかないかを判断する必要があります。

その上で、必要であるならば、まずは求める人材を明確化しなければなりません。

医院にとって必要な人物像は明確化できていますか?

求める人材を明確化すると、院長自身がどうゆうクリニックを運営していきたいかに対して、しっかりとコミットし、それに沿った行動を取れる人材を採用できるということにつながります。

求める人材の明確化とは、クリニックの理念に従った行動をとることを約束した上で、例えば気立てが良い、笑顔がいい、細かいところに気がつく、字の読み書きが得意、タイピングのスキルがあるなど具体的に列挙することです。すべてを満たす人材はなかなかいないと思いますが、その中で自分のクリニックにおいては絶対に外せないものと、必ず必要とするものに、マークをすることが欠かせません。

まるも、現在、理念に共感してくれる優秀な人材を安定して採用できるように、自社ホームページとは別に、求人専用サイトがあります。

うちの規模で、「求人専用サイトなんて早いんじゃないの?」と言われそうですが、むしろ遅いと思っています。

計画的な採用を行っていくためには、今のうちから、自社の考えや思い、取り組み、魅力を将来の仲間に伝えていく必要があります。

女性組織だからこそ早めの対策を

今現在人が足りていたとしても、まるも女性が多いので、結婚や出産、育児や介護によって休職・退職をしなければいけないケースが必ず出てきます。

その時になってから「さあ採用を始めよう!」では遅いのです経営を続けていく以上は、採用活動が不要になることはまずありません。

例えば、高い求人広告を出したとしても、その期間に自社の理念に共感してくれる良い人材が来るとも限りません。告知をして1ヵ月で良い人材が来るとも限りません。長期的に、知ってもらう努力をするからこそ、その中で良い人材がぽつりぽつりと現れるのです。だから、まるは採用にはどんどん投資をしていきます。

共に働きたいと思う人物像

まるの求人サイトを作成していて、気づいたことなのですが、これまでに、サービスを提供するお客様は誰か?というのははっきりしていたものの、これから一緒に働きたい仲間・求職者は誰か?ということは明確にしていなかったということにも気づけました。

まるも、医療機関の業態と同じく、「人材」が利潤の源泉になる業種です。そして、事業の行く末を決める重要な要素です。だからこそ、人材採用というものに対しては、時間もお金も投資していく必要があると感じています。

安定した採用は事業戦略に活きる

また、これは経営者の心理のお話ですが、新しい人が入ってくる入り口を抑えているクリニックというのは、事業戦略も非常に積極的かつ安定的に取り組むことができます。なぜならば、良い意味で逃げ道が作れるからです。

たとえば、出産によってスタッフが辞めてしまったとしても、新たな人員をいれることが出来るという逃げ道があることで、安心感が全然違います。

もちろん、それによって、スタッフを使い捨てのコマのようにみるということではありません。あくまでも、不測の事態への備えです。

人が長期的に働ける環境作りというのが大前提だと思うのですが、人が入ってくる入り口を抑えることで、不要な不安がなくなり、経営者はますます笑顔でいれると思います。

逆に、新しい人が入ってくる入り口を持っていないクリニックというのは、どこかスタッフの顔色を伺いながら、この人たちに辞められては困ると、微妙な空気を感じ取りながら医院経営をしていくことになります。

その空気というのは、働く側のスタッフもやはり気づくと思います。人が新しく入らないから、今の組織に対して、言いたいこと言えない、スタッフに対して求めることができないというのは、本末転倒な状態だと思います。

とはいっても、では合わない人は辞めさせよう!というわけでもありません。大切なのはいかに「理念に合う人」を採用するかです。

次回は理念採用についての最終章、恐ろしい離職コストについて紐解いていきます。

 

NEXT>>危険!離職コストと呼ばれる3つの出費

 

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